1979年の自動車電話サービスの開始、さらに1987年の携帯電話サービスの開始などによって、携帯・自動車電話の普及は急速に進展し、1996年12月末現在の契約総数は累計で1,816万に達している。こうした背景には、1地域4社体制という厳しい市場競争による料金の低廉化、端末売りきり制導入による移動端末の多様化、低価格化、多様な料金メニューの設定、技術革新による小型・軽量化、デジタル化、電池寿命の向上等があげられる。こうした中、これまでアナログ方式の契約数が圧倒的に多かったのに比較し、デジタル方式の契約が非電話系サービスの高品質化を実現する意味からも急速に伸びている(1995年における対前年比:アナログ69.5%増に対しデジタル648.6%増)。一方、1995年7月から首都圏、札幌を皮切りにPHSサービスが開始された。月額基本料金が3,000円と安く、また通話料も3分で40円と公衆電話なみの料金体系でスタートしたこともあって契約数は爆発的に伸びており、1996年12月末時点でサービス提供中の各社計は493万以上に達している。表2-3-3は、携帯電話とPHSの違いを示したものである。