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?E セルリレーサービス

1995年9月NTTからセルリレーサービスが開始された。セルリレー通信方式は、ATM技術を用いるもので、従来のパケット交換やフレームリレーが長さの違う情報の塊を情報転送の単位として扱うのに対して、全ての情報をセルと呼ばれる固定長の短パケットに分割して扱うため、極めて高速の通信(伝送速度:6Mb/s)が可能となる。また、各通信速度固有のハードウェアを必要としないため通信速度を統一的に扱えること、通信品質やネットワークの多重化効率をソフトウェアで自由に設定できるなどの長所がある。さらに、セル遅延のバラツキが非常に小さいので、音声通信・TV会議等リアルタイム性が要求される通信にも適している。今後は、高速コンピュータ通信、マルチメディア通信の発展を支えるサービスとして期待される。

?F 移動体通信サービス

1979年の自動車電話サービスの開始、さらに1987年の携帯電話サービスの開始などによって、携帯・自動車電話の普及は急速に進展し、1996年12月末現在の契約総数は累計で1,816万に達している。こうした背景には、1地域4社体制という厳しい市場競争による料金の低廉化、端末売りきり制導入による移動端末の多様化、低価格化、多様な料金メニューの設定、技術革新による小型・軽量化、デジタル化、電池寿命の向上等があげられる。こうした中、これまでアナログ方式の契約数が圧倒的に多かったのに比較し、デジタル方式の契約が非電話系サービスの高品質化を実現する意味からも急速に伸びている(1995年における対前年比:アナログ69.5%増に対しデジタル648.6%増)。一方、1995年7月から首都圏、札幌を皮切りにPHSサービスが開始された。月額基本料金が3,000円と安く、また通話料も3分で40円と公衆電話なみの料金体系でスタートしたこともあって契約数は爆発的に伸びており、1996年12月末時点でサービス提供中の各社計は493万以上に達している。表2-3-3は、携帯電話とPHSの違いを示したものである。

 

 

 

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